こんにちは。AMOSナビです!
みなさんは麻雀店での会話や麻雀仲間達との会話の中で「アルティマ」って言葉をよく使っていませんか?
「アルティマ」を「配牌が自動でセットされる全自動麻雀卓のこと」を指す一般名詞として利用している方も多くいらっしゃるかと聞きます。
しかし実は「アルティマ=配牌が自動でセットされる全自動麻雀卓の総称」は誤り。アルティマとは大洋技研の全自動麻雀卓の商品名だったんです!
同じような事例で言えば「UFOキャッチャー=クレーンでプライズを取るゲーム」の意味で使っている方も多いですが、実は”UFOキャッチャー”は株式会社セガさんの商品名(商標)なんです。類似例にウォークマンとかウォシュレットとかも挙げられますね。
このように広く知られることで、商品名が一般名詞化する事例はたまにありますよね。
AMOS ULTIMA(アモスアルティマ)
まずはAMOS ULTIMA(アモスアルティマ)の製品情報について紹介させていただきます。現在もアモスアルティマは麻雀店など色々なところでご利用いただいており、業務用の全自動麻雀卓としてはお馴染みの機種ではないでしょうか?
今では当たり前の自動配牌機能の歴史はここから始まったのです・・・!
※後半では10万円台で買える家庭用麻雀卓AMOS JP2や最新機種であるAMOS JP-EX COLORのご紹介も!
製品情報
アモスアルティマ(2005:生産終了)
内容 | |
外形寸法 | 約 W 920 × D 920 × H 760 mm |
総重量 | 約 56 kg(本体・枠・十字脚) |
牌サイズ | 約 20.7 mm × 28.0 mm × 16.6 mm |
機能・特徴
麻雀が日本に持ち込まれたのが1909年ごろ。そして1929年には第1回全国麻雀選手権大会が開催されるなど広がりが見られ、終戦後の1945年以降に本格的な流行が到来しました。
手積み麻雀の時代
戦後から長らく麻雀は手積みで行われていました。プレイヤーが牌をかき混ぜて、牌山を積んで、配牌を取り出す、という流れを手動で行うわけですが、積み込みなどイカサマが可能であることが課題でした。
牌山を自動で積んでくれる全自動麻雀卓の登場
その後、1980年ごろには牌山が自動で積まれる全自動麻雀卓が登場し、積み込みがなくなり、よりフェアな麻雀が可能になりました。しかもそれだけでなく、大幅な時短効果により、より麻雀のプレイに集中できるようになりました。
点数表示機能つきの全自動麻雀卓の登場
技術の進化は止むことなく、次に登場するのが点数表示機能でした。
山は自動で積んでくれるようになっても、点数を都度ちゃんと計算したり、オーラス前にちゃんとそれぞれの分を確認しないといけなかったり、、、そんな課題を点数表示機能が解決してくれました。
自動配牌・ドラ出し・点数表示・音声機能搭載の全自動麻雀卓アモスアルティマの登場
そして、そんな歴史を受け継ぎ、それを大きく進化させたのがアモスアルティマだったんです。特に大きな進化だったのが、”新機能”として搭載された『自動配牌』『ドラ出し機能』の2つです。
この機能がないと、山が積まれた状態で出てきても「サイコロを振って、配牌をとって」という手間が発生していました。しかし、アモスアルティマではそれさえ不要とし、更なる時短が実現され、もはやプレイヤーは麻雀にのみ集中できる環境ができたのです。
真に麻雀にのみ集中できる機種を完成させたことで、麻雀店でも導入が進んだし、熟練プレイヤーとしては集中してプレイできて嬉しいし、初心者としても挑戦のハードルが下がったし、、、と本当にみんなが嬉しい機種だったんでしょうね!
開発秘話~当時の開発メンバーの秘話も!~
では、アモスアルティマの開発に込められた想いを、当時のカタログを紐解いて皆様にお伝えしていきます。
一発自動配牌・ドラ出し機能
(当時のアモスアルティマのカタログ抜粋)
今や一般名詞になるほどにインパクトを与えた全自動麻雀卓のアモスアルティマ。当時のカタログを振り返るとそのこだわりが伺えます。文字に起こしてみましょう。
●極深水平ターンテーブルの採用で、センター開口部から牌が落下する際、ターンテーブルの全面に牌が分散される事で牌の偏りが大きく改善されました。また、4ヶ所同時吸込みと独自のセット方式により、さらに牌の偏りを極限まで改善いたしました。
サイコロBOX部機能
・音声にて案内するV.I.S(Voice Inform System)が更に進化しました。
4種類のリーチ音声と「ゲームスタート」「東場終了しました 南場に入ります」に新たに「オーラスです 皆さんがんばってください」と女性の声で案内されます。
・音声機能がセットされますと、自動起家表示と積棒表示もセットされます。
・基盤スイッチを切り替えると自動起家機能もプラスされ次世代の麻雀ゲームが楽しめます。
とのこと。ここでも自動起家機能のようなスムーズなゲーム進行についての言及がありますね。いかに快適なゲーム進行をサポートするかに重きを置いています。音声によるガイドがあれば、ミスが少なくなったり、試合にもメリハリがつきますよね。
アモスアルティマの「ゲーム…スタート♪」を聞くと安心するというユーザ様の声もいただいております。
枠部機能・・・電波で点棒を計測
・非接触で点棒計測
アンテナつきICチップを内蔵した点棒を、電波で認識して計測するので点棒の「汚れ」「混ざり」問題なし。もちろん、点棒入れの蓋を開けた状態でも計測します。
当時の開発関係者へのインタビュー
今日はインタビューのお時間ありがとうございます。
いまや「全自動麻雀卓の代名詞」にもなったアルティマ。さて、早速ですがみんなが一番聞きたかったと思うことなんですが、、、なんでアルティマって名前なんですか?笑
ありがとうございます笑。アルティマはultimate。つまりは「究極」ですね。自動配牌、ドラ出し機能が搭載された“究極の麻雀卓”という想いを込めました。アルティマという言葉がたくさんの麻雀ファンに愛され、嬉しく思います。
直球のネーミング!それだけの自信のある商品だったということですね!ちなみに大きく進化した機種を作るきっかけって何かあったんでしょうか?
きっかけは麻雀店さんからのいただいた「ゲーム時間を短縮して、プレイヤーさんのゲーム回数を増やしたい!」という要望がきっかけです。
カタログからもゲームスピードへのこだわりを感じていましたが、麻雀店さんの要望がきっかけだったんですね!実際に導入して麻雀店さんからは何かお声がありましたか?
プレイスピードの向上はもちろんなんですが、ドラ出し機能を搭載する事で、牌を崩すトラブルが減ったというお声もいただいております。
おー確かに!意外な効果があったわけですね!それは初心者にとっても安心な機能で、初心者のプレイヤーにとっては大きな助けになっていると思います。せっかくなんで何か秘話みたいなものはありませんか?
そうですね、、、笑。じゃあアルティマで大きく変わった点をひとつ。
前身機種までは1ヶ所の吸い込み口から牌を磁石で吊り上げてレールを通り各場へ牌を配っていました。しかし、牌を吊り上げる磁石の汚れにより、各場へ運ぶ途中で牌が落ちて、築山が崩れた状態でセットされるトラブルが起こっていたんです。
え、元々は1ヶ所の吸い込み口だったんですね!そして、そのトラブルが起こると対処が大変そう。。
仰る通りです。当時の吊り上げ機構の関係上、トラブル箇所の特定も難しかったんです。さらには1ヶ所から吸い上げることで牌が偏るという指摘も。
そこでアルティマでは各場に吸い込み口(4ヶ所)を設置し、牌を磁石で持ち上げる構造にしました。
その結果、偏りやトラブル箇所の特定も容易になりました。
なるほど・・・そんな工夫によって課題を解決してきたんですね。まさしく研究開発といった感じのお仕事だと感じました。ちなみに、みなさんそういった実現アイデアってどうやって思いつくんですか?
難しいですね。。。そもそも麻雀好きで、ずっと麻雀のことを考えてるというのはもちろんですが、特にアルティマでは自社の知識に囚われないようにしましたね。とにかく先人の知識、麻雀業界の方の知識、色々聞きました。そしてそれを集約して研究していくという意識でした。
ある意味、麻雀業界の知識が集結した結晶だったんですね!
あ、もう一つ、非接触式点棒のお話も聞きたいと思ってました!前身機種(※)では「点棒内部に抵抗を埋め込み、点棒の両端に巻かれた金属部と点棒ケースに這わせた金属部とが接触した際に発生する電気抵抗値にて各種点棒を認識し点数を表示させていた」と聞いています。
※AMOS KONG BATTLE4
急に詳しくなりましたね笑。
難しい話だったんでそのまま読むのが確実かと思いまして・・・笑。要するに実際に接触させて電気抵抗の値を測っていたということだから、決められた場所にちゃんと入れないと行けなかったんですよね?さらに汚れるとうまく計測できないというのも聞いたことがあります。
そうなんです。1000点棒ならちゃんと1000点棒のところに入れないといけないので、少し時間がかかっていましたし、お手入れも大変だったんです。
そこでアルティマでは、点棒にICチップを搭載し電波で点棒を認識する“非接触式”にしました。これで入れ間違えても多少汚れてもちゃんと計測できるようになりました。しかもこれもゲームのスピードアップに繋がりました。
単純にハイテクだなあと思っていましたが、これもスピードにつながったとは!たしかに初めて見た時は一瞬で数字が出るものですから、いったいどうなってんだ?!と思ったのを覚えています笑。
本日は発売から17年経ち、急にアルティマの特集ということで驚かれたと思いますが、お時間くださってありがとうございました!
こちらこそ、久々にお話しできる機会があってよかったです。これからも麻雀卓は進化していきますので、大洋技研アモスシリーズの今後にもご期待ください!
進化し続けるAMOSシリーズ
最新機種(アモスレックス3)
アモスアルティマが全国の麻雀店で浸透していく中でも、大洋技研では更なる進化の検討を続け、2014年にAMOS REXX(アモスレックス)、2016年にAMOS REXXⅡ(アモスレックス2)、そして2021年にAMOS REXXⅢ(アモスレックス3)と新機種を立て続けに発表しています。
このアモスレックス3はMリーグでも採用される機種となっており、麻雀は見るだけ、という方もご存知かもしれません。
家庭用全自動麻雀卓(AMOS JP2、AMOS JP-EX COLOR)
そんなこだわりを持った大洋技研からは家庭用全自動麻雀卓も発売されています。
家庭用機種においては、先述した自動配牌機能は導入されていませんが、その他の魅力的な最先端機能の一部も搭載しつつ、ご購入しやすい/ご家庭にも置きやすい機能満載です。AMOS JP2やAMOS JP-EX COLORについてもぜひご注目ください!
自動山積機能 | 点数表示機能 | 値段 | |
AMOS JP2(座卓兼用) | あり | なし | 159,500円(税込) |
AMOS JP2(折りたたみ) | あり | なし | 159,500円(税込) |
AMOS JP-EX COLOR(座卓兼用) | あり | あり(液晶) | 253,000円(税込) |
AMOS JP-EX COLOR(折りたたみ) | あり | あり(液晶) | 253,000円(税込) |
もし、家庭用の全自動麻雀卓に関するお問い合わせや詳しく知りたい点がありましたら、気軽にAMOS公式ショップのLINEにご相談ください!
本章で紹介した麻雀卓の詳細はこちらから
まとめ
いかがでしたでしょうか。
アモスアルティマのこだわりについて、当時のカタログの文言を振り返りながらご紹介させていただきました。つまりアモスアルティマが作り出したのは「よりスムーズな進行をサポートにして、ゲームに集中でき、しかもフェアな麻雀ができる環境」の実現だったんです。
この思いを持って、これからも大洋技研では麻雀卓だけでなく、麻雀そのものも進化させていきます。
AMOSナビは、皆さんの快適な麻雀ライフを応援しております!